トキログ！

　高校三年生、最後の体育の授業はPAの協力型アクティビティのスパイダーズ・ウェブ（くもの巣くぐり）です。クラスの皆が話し合い、課題解決しながら、現実の世界から明るい未来に向けてくもの巣にかからないようにくぐり抜けるというゲームです。
　はじめは難しい、できる訳ない、無理だと勇気が出ずにあきらめてしまっている人も友人の力を借りて、チャレンジに成功した時の喜びは忘れられない思い出になります。

「まずはやってみよう！」好奇心旺盛な生徒に引っ張られて、どんどんチャレンジしていくクラスや、皆で顔を見合わせて動かなくなってしまうクラスなど様々です。チャレンジの後半でクラス一番の高身長174cmの生徒を一番高い所に担ぎ上げるクラス、運動能力のある生徒のアクロバティックなチャレンジをクラス全員が祈るように見つめたり…怖いと泣き出しそうな生徒に寄り添ってくれたり、その生徒が達成できた時の笑顔に皆が感動したりと正に学校生活を凝縮したようなアクティビティです。

無事成功して、安堵の拍手に包まれました。チャレンジの様子は細かくお伝えすることはできませんが、人の手をたくさん借りることが成功の秘訣でしたね。「大丈夫だよ」「私たちを信じて！」「失敗してもいいからやってみたらいいよ！」たくさんの素敵な声が飛び交い、そして仲間を助けるたくさんの「やさしい手」が…
汗だくになりながら、多くの友人を支え続けてくれた人は、これから社会に出てからも多くの人を支えられるような人になってくれるはずです。「そんな人も時には誰かに身を委ねるようなことがあってもいいですね。たくさん支えてもらった人は、今度はその役割を自分が担うと心に決めてください」とそんな話をして最後の授業は終了しました。
これから高三の皆さんが、何かにチャレンジする時も、今日経験したことを思い出し自分自身を鼓舞してください。仲間の背中を押したその声がけで自分の勇気を奮い立たせてください。