高1 歌舞伎鑑賞教室
行事
先週の土曜日、高校1年生を対象に、歌舞伎鑑賞教室が開かれました。
今年は国立劇場が改修工事中のため、サンパール荒川での鑑賞となりました。
まずは歌舞伎についてや、今回鑑賞するお話についての説明を聞いたあと、いよいよ歌舞伎の鑑賞です。
今回、鑑賞したお話は「恋飛脚大和往来 玩辞楼十二曲の内 封印切 一幕」というもの。
このお話はやわらかみのあるセリフや動きで恋愛描写を描く、上方(大阪・京都)で発展した「和事」と呼ばれる演目の1つで、分かりやすく、どこか共感する部分があるお芝居を、生徒たちは心を大いに動かしながら鑑賞しました。
~~以下、生徒の感想より抜粋です。~~
・(前略)最大の見せ場である封印を切る場面では、後戻りができない緊張感と死罪への不安が押し寄せて、舞台の様子に釘付けになりました。次々に封を切り小判がこぼれ落ちるたびに、忠兵衛の幸福も共にこぼれ落ちているように感じ切なくなりました。印象に残ったのは、最後の場面でした。覚悟を決めて封を切ったが、先が恐ろしくてみせを去れない姿。慄きながら突き進む様子は少しずつ死に向かって進んでいるようにも思えて印象に残りました。そしてこの場面から、役者が舞台を出る際も話の一部になっていると気づき、工夫に驚きました。登場人物が出入りする花道の部分。花道は歌舞伎にとって重要な舞台の一部なのだと思いました。身請けをし、店を去る場面で話が終わったので最後まで二人を見届けたいという気持ちになりました。しかし、ここで話が終わるため、忠兵衛の葛藤が引き立って見えると思いました。
・場面ごとに雰囲気や音楽、舞台の装飾(背景)が違っていて、本当に役者さんを尊敬しました。
観客を飽きさせないための演出や、離れていても声が届く声量から、日々努力して今回の歌舞伎を演じたんだなと考えると、とても感慨深いと感じました。
美術だけでなく、舞台芸術や演出にも興味がでて、大学選びの視野が広がりました。
今回のことを踏まえて、改めて自分のスキルを活かせる大学選びをしていこうと思います。
・歌舞伎の舞台装飾が細部まで丁寧に作られており、作品に見入ってしまいました。芝居だけでなく、細かい部分までも手を抜かずに準備しているからこそ、演技に深みが出てくるのだと感じました。役者さんの演技もハイレベルで、本当に物語からでてきたように思え、とても面白かったです。今回の鑑賞教室で、今までより歌舞伎に興味がわいてきました。違う演目も見に行ってみようと思います。貴重な時間を設けてくださりありがとうございました。