先端材料と地球環境問題とのかかわり 2学期サイエンス講座
トキワ松学園の理科では、1学期に1回希望者を対象に、専門家をお招きして専門的な理科の講義をしていただく「サイエンス講座」を開講しています。
2学期は、株式会社「東レ」の方をお呼びして、「先端材料と地球環境問題とのかかわり」と題して、お話していただきました。
冬になって寒くなってきた今日この頃、ヒートテックを着ている人も多いかもしれません。ヒートテックに使われている繊維素材を作っているのが東レです、という話から始まり、話は、先端材料の開発のお話に。
東レでは、繊維を作る技術を使って、中空糸や、炭素繊維といった材料の開発にも力を入れているのだそうです。
今回は、東レの開発した中空糸を使って、色水からインクの分子を取り除く実験をさせていただいたり、炭素繊維でできたプレートを実際に触れさせていただいたりしました。
ろ過作用のある中空糸は、もとは人工透析のために開発されたものですが、現在は災害時などに水を浄化するのにつかわれています。元日に起こった能登半島地震でも、東レの技術が大活躍したそうです。
また、丈夫で硬く、なおかつ軽い炭素繊維からできた素材で飛行機などの乗り物の機体を作れば、それを動かすエネルギーの削減につながり、ひいては二酸化炭素の削減につながります。
生徒たちは、身近な繊維の話から環境問題にも関わる素材開発のお話を熱心に聞き入っていました。質問の時間にも多く手が上がっただけでなく、終わった後に個人的にたくさんの質問をしていく生徒も。
3学期もまた違った内容のサイエンス講座を企画していますので、生徒の皆さんは楽しみにしていてくださいね。
↑先生たちも実験を楽しみました!